巻線型電動機 1100kW-6P
場所: ベトナム
スリップリング部がスパークし一時的にお客様で補修したものを新品に交換するという依頼でした。分解するとスパークの痕跡が残っていましたがお客様自身で一時的に応急処置をされており特にバランスを考慮し絶縁処理をされていた事に感心しました。
スリップリングを現地で交換する場合、軸径に合わせ内径を調整します。
さらに、加工代が多い場合は機械加工後に手仕上げで調整します。軸計測結果から今回は手仕上げで実施することに決定。この工程が要所です。
スリップリングは軸に焼き嵌めで挿入します。現地で手作りされた簡易ヒーターで温めましたが、想像以上に精度がよく4時間ほどで温めることができ、いざ挿入。慎重に力を掛けず入れていきますが悔しくも2/3挿入出来たところで引っ掛かり、、、
手仕上げでの締め代調整の難しさを改めて感じた瞬間でした。
こうなると、一度冷ましてから引き抜き再度締め代調整です。
しかし、今度は抜けない、、、
さらに現地サイトが田舎であることも相重なり、引抜工具も無い、、!
特に必要な長さのスタッドボルトが無く溶接で繋合わせた物で代用するも溶接部が外れうまく引き抜く事が出来ず。
その後、四苦八苦しながらもなんとか引き抜くことに成功し再び締め代調整に取り掛かりました。
2度目は挿入に成功し難を乗り切りました。
今回は現地での業務であること、さらに十分な工具や資材が無いことで挿入までに2週間かかりました。
次の日は一旦休日となり都心へ4時間かけ車で
移動しリフレッシュのため観光を楽しみました。